フリーランスの方のための新しい法律について

フリーランスの方が安心して働ける環境の整備を図ることを目的とした新しい法律(フリーランス新法)が、2024年11月1日からスタートしています。

「書面による取引条件の明示」、「報酬支払期日の設定・期日内の支払い」などの義務が規定されています。

フリーランスの方向けの分かりやすいサイトが公正取引委員会から公開されていますので、企業様との取引のあるフリーランスの方はぜひチェックしてみてください。
https://www.jftc.go.jp/freelancelaw_2024/

※2/14のタイミングに合わせて「バレンタインに絡めて伝えるフリーランス法」のショート動画が公開されたようです。

クリエイター、スタートアップと知財

先日、クリエイターやスタートアップの方とお話しする機会がありました。作品やビジネスへのこだわりや情熱がひしひしと伝わってきて、とても刺激的な経験となりました。一方で、知財への関心や理解がまだまだ低いことにも気付かされました。

「このブランド、ロゴでビジネスを立ち上げる予定で準備を進めています!」
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「素晴らしいブランド名を考え、素敵なロゴを完成させたら、調査して商標登録出願をしましょう。」

ビジネスをスタートしていよいよ軌道に乗ってきたときに、見知らぬ人から「自分の登録商標を侵害しているからそのブランド名を使うのをやめろ」なんて言われたら大変なことになります。大事なブランド名だからこそ、最初にしっかりと権利として押さえておくことを強く推奨します。

「この商品はこのデザインにすごくこだわっていて、ここが他の製品にはない特徴なんです!」
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「他にはない特徴を持ったデザインは、しっかりと意匠登録出願しておきましょう。」

ヒット商品であればあるほど、ニセモノや類似品がすぐに出てきます。ニセモノや類似品が出るということは人気のバロメーターと言えるかもしれません。しかし、安くて品質の悪いニセモノや類似品が出回ることで、せっかくヒットした商品の評判が落ちてしまったら大変です。売上も横取りされてしまうかもしれません。特徴のあるデザインはしっかりと権利化して、商品を守れるようにしましょう。
※不正競争防止法によって新商品が守られるケースもありますが、意匠登録することは重要です。

「この商品はこの技術に特徴があって、こんなすごい機能が発揮されるんです!」
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「特許発明と言える技術があるなら、特許出願の検討をしましょう。」

知財の中でも「特許」という言葉の認知度は高いのではないかと思います。特許出願は、商標登録出願や意匠登録出願に比べて高額になるため、ビジネスがスタートしたばかりの方にとっては負担となり、出願を見送る方も多いかもしれません。補助金などの制度もありますので、将来のビジネス展開や技術の価値を総合的に検討していただくことをお勧めします。

クリエイターやスタートアップのみなさん、何か気になることがあれば遠慮なくご相談ください。